事業承継における費用対策について

事業承継における費用対策について

非上場の株式会社における事業承継は、現経営者が保有する自社株式を後継者へ引き継ぎ、経営権等の重要なリソースを確保・引き継ぐ事によって行うのが一般的です。この際には株式の譲渡若しくは、贈与の手続きが伴う事となります。

 

ところが当然ながら株式は資産として見做されますから、税金等の費用が発生する事になります。そして一般に業績が好調であるほどに株式の額面は高くなるので、費用が高額になるという悩ましい問題が発生します。

 

そこでスムースな事業承継を行う為には、こうした費用への対策が欠かせません。費用低減に直接的な効果を齎すのは株式の額面の低下ですが、業績や信用に影響を与えないように留意しながらこれを行う必要があります。

 

具体的な方法を2つほど挙げると、まず現経営者が生命保険に加入して支払い保険料を損金処理し、利益を繰り延べして一時的に株価を引き下げる方法があります。保険の払い戻し金を実質的に現経営者の退職金にも出来るという一石二鳥の方法ですが、加入出来る保険の金額の限界がある為に事業規模が大きい場合には十分な効果を得られない可能性もあります。

 

もう1つの例としては資産管理会社や持ち株会社を設立し、取引を通じて後継者に株式を移転して行く方法が考えられます。取引費用・損失の発生に伴う株価低下・節税効果が期待出来ますが、一気に株式移転を行えない事から時間に余裕を持った設計が必要な手法となります。
この他にも幾つか方法は考えられますが、何れにせよメリット・デメリットが併存する上に、法に準じた適切な処理を行わなければなりません。拠って事業承継に関する専門的なサポートの活用が、欠かせないものとなります。